HMA−9500mkU. 49台目 修理記録
平成24年7月14日持込    10月9日完成
注意 このAMPはアースラインが浮いています。
    AMPのシャーシにSPの線(アース側)やプリAMPのアースもも接続してはいけません。
    RL−SPのアース線も接続(共通)してもいけません、+−の撚りのあるのも使用出来ません。
    又、DC(directconnection)入力が可能ですが、絶対に使用しないこと=ここ参照
A. 修理前の状況
  • 30年程前に秋葉原で貯金をはたいて購入したパワーAMPですが、 5年ほど前、単身赴任中の一時帰宅の際に電源SWを入れたところ、 焼け焦げたようなにおいがして、右Chの音が出なくなってしまい ました。
    単身赴任から自宅通勤に戻りました機会に、また 修理して、本機の音を聴いてみたくなり、オーバーホール修理を お願いするものです。
    症状としては、数年前の記憶ですが、電源SWを入れても右Ch 側のヒートシンクは暖まらず、音が全く出ない状態でした。 左Chは問題なかったと思います。


T. 修理前点検測定

B. 原因
  • 各部劣化により、プロテクト解除しない。
    モジュール破損により、過大バイアス電流。
  • 右側電源トランスの1次巻き線断線。
C. 修理状況
D. 使用部品
  • SP接続リレー         2個。
    初段FET(電界効果トランジスター) 2個。
    バイアス/バランス半固定VR    6個。
    ヒューズ入り抵抗        30個。
    電解コンデンサー        31個 。
    フイルムコンデンサー       4個。
    WBT−0702PL   2組(定価で工賃込み)。
    WBT−0201    1組(定価で工賃込み)
    電源コード(3.5スケア)     2m。
    3Pプラグ(Panasonic WF−5018)  1個。

E. 調整・測定

F. 修理費     160,000円

S. HITACHI Lo−D HMA−9500mkU の仕様(マニアルより)

梱包について。 重い荷物の時は、布テープが良いです。 横方向も止めましょう。
A. 修理前の状況
A11. 点検中 前から見る
A12. 点検中 前右から見る
A13. 点検中 右から見る
A14. 点検中 後から見る
A15. 点検中 後左から見る
A16. 点検中 左から見る
A17. 点検中 上から見る
A21. 点検中 下から見る
A22. 点検中 下前から見る
A23. 点検中 下前左から見る
A24. 点検中 下後から見る
A25. 点検中 下後右から見る
A27. 点検中 下蓋裏埃
A31. 点検中 下から見る
A32. 点検中 電解のパスコンの固定筒が輸送中の振動で抜けている。
A41. 点検中 右側電源トランスの1次巻き線断線。
A42. 点検中 電源トランスの詰め物を見る、使用時間が短いのか、焼けが全く無い。
A51. 点検中 電解コンデンサー外観比較、100μ/100V
A52. 点検中 電解コンデンサー外観比較、220μ/100V
A61. 点検中 使用する電源コードプラグ(Panasonic WF−5018)
A62. 点検中 交換する電源コード(3.5スケア)、 PSE合格品なので被服が分厚い!
A63. 点検中 交換する電源コード、 PSE合格品なので被服が分厚い!
C. 修理状況
C11. 修理前 R側ドライブ基板
C12. 修理後 R側ドライブ基板 初段FET(電界効果トランジスター)、バランス・バイアス調整用半固定VR3個、SP接続リレー交換
                      フューズ入り抵抗全部、電解コンデンサー11個交換
C13. 修理前 R側ドライブ基板裏
C14. 修理中 R側ドライブ基板裏 定電圧TR(トランジスター)の足の銅箔を広げる。
C15. 修理(半田補正)後 R側ドライブ基板裏 半田を全部やり直す。 普通はこれで完成。
C16. 完成R側ドライブ基板裏  洗浄後防湿材を塗る。
C21. 修理前 L側ドライブ基板
C22. 修理後 L側ドライブ基板 初段FET(電界効果トランジスター)、バランス/バイアス調整用半固定VR3個、SP接続リレー交換
                     フューズ入り抵抗全部、電解コンデンサー11個交換
C23. 修理前 L側ドライブ基板裏
C24. 修理中 L側ドライブ基板裏 定電圧TR(トランジスター)の足の銅箔を広げる。
C25. 修理(半田補正)後 L側ドライブ基板裏 半田を全部やり直し、洗浄後。
C25. 完成L側ドライブ基板裏  さらに防湿材を塗る。
C30. 修理前 R側終段FET(電界効果トランジスター)周りの埃。
C31. 修理前 R側終段FET(電界効果トランジスター)
C32. 修理中 R側終段FET(電界効果トランジスター)、取り付け用絶縁マイカー、使用時間が短いのか、柔らかい。
         熱伝導の良い「シリコン製絶縁シート」は比誘電率が、シリコーンオイル=2.60〜2.75、雲母=5〜8と、
         2倍の開きがあり、高域特性に影響が出るので、現在は未採用。
C33. 修理後 R側終段FET(電界効果トランジスター)
C34. 修理前 L側終段FET(電界効果トランジスター)周りの埃。
C35. 修理前 L側終段FET(電界効果トランジスター)
C37. 修理後 L側終段FET(電界効果トランジスター)
C41. 修理前 RLモジュール。
C42. 修理前 RLモジュール裏。
C43. 修理後 RLモジュール裏。  TR(トランジスター)交換後軽くラッカーを吹きました。
C51. 修理前 電源基板。
C54. 修理後 電源基板 フューズ入り抵抗全部、電解コンデンサー9個交換。 輪ゴムは接着材がこ硬化するまで固定する。
C55. 修理前 電源基板裏
C56. 修理(半田補正)後 電源基板裏 半田を全部やり直す。 パスコン足絶縁チューブは2重にする(透明色なので解りにくい)。
C57. 完成電源基板裏  洗浄後防湿材を塗る
C58. 修理中 絶縁シート。
C61. 修理前 RCA端子
C62. 修理中 RCA端子取り付け穴。
C63. 修理後 RCA端子 WBT−0201 使用。
C65. 修理前 入力RCA端子基板
C66. 修理前 入力RCA端子基板裏
C67. 修理(半田補正)後 RCA端子基板裏  半田を全部やり直す
                   フイルムコンデンサー2個増設
C68. 完成RCA端子裏 洗浄後防湿材を塗る
C71. 修理前 R−SP端子
C72. 修理中  R−SP接続端子穴加工前
C74. 修理(交換)後 R−SP端子、 WBT−0702PL 使用。
C75. 修理後 R−SP端子裏配線、WBTのネジ止めを生かし、ネジ止め接続+半田接続のW配線にした。理由はこちら
C81. 修理前 L−SP端子
C82. 修理中 L−SP接続端子穴加工前
C83. 修理中 L−SP接続端子穴加工
C84. 修理(交換)後 L−SP端子、 WBT−0702PL 使用。
C85. 修理後 R−SP端子裏配線、WBTのネジ止めを生かし、ネジ止め接続+半田接続のW配線にした。理由はこちら
C91. 修理前 電源ケーブル取り付け部
C92. 修理中 電源ケーブル取り付け部穴加工前
C93. 修理中 電源ケーブル取り付け部穴加工後
C94. 修理後 電源ケーブル取り付け部
C95. 修理後 電源ケーブル取り付け内部
C96. 修理中 電源ケーブル端末処理。
C97. 修理中 ラグ端子に電源ケーブル取り付。
C98. 修理後 ラグ端子に電源ケーブル取り付。
CA1. 修理前 R側ドライブ基板へのラッピング線
CA2. 修理後 R側ドライブ基板へのラッピング線に半田を浸み込ませる
CA3. 修理前 L側ドライブ基板へのラッピング線
CA4. 修理後 L側ドライブ基板へのラッピング線に半田を浸み込ませる
CA5. 修理前 R側ドライブ基板−電源基板へのラッピング線
CA6. 修理後 R側ドライブ基板−電源基板へのラッピング線に半田を浸み込ませる
CA7. 修理前 L側ドライブ基板−電源基板
CA8. 修理後 L側ドライブ基板−電源基板へのラッピング線に半田を浸み込ませる
CB1. 修理中 R側接地抵抗が少し焼けている。
CB2. 修理中 L側接地抵抗が少し焼けている。
CC1. 修理(取出)前 RL電源トランス、詰め物を見る。
CC2. 修理中 R側電源トランスを取り出す。
CC3. 修理中 R側電源トランスを取り出す、 温度フューズを短絡する。
CC4. 修理中 L側電源トランスを取り出す。
CC5. 修理中 L側電源トランスを取り出す、 温度フューズを短絡する。
CC6. 修理前 RL電源トランス、上から見る。
CC7. 修理後 RL電源トランス、上から見る。
CC71. 完成 RL電源トランス、上から見る。
CC8. 修理工房の修理済みRL電源トランス、上から見る。 ユーザーは上記と選択できる。
CC9. 修理中 RL電源トランス、前から見る。
CCA. 修理後 RL電源トランス、前から見る。ビット飛びのキズが出来た。
CCA1. 完成RL電源トランス、前から見る。 塗装+研磨を繰り返す。
CCB. 修理工房の修理済みRL電源トランス、前から見る。ユーザーは上記と選択できる。
CD1. 修理(塗装)中 ビス類。
CD2. 修理(乾燥)中 炎天下にさらし、焼き付ける。
CB1. 交換した部品
CD1. 修理前 下から見る
CD2. 修理後 下から見る
CD3. 完成 綺麗なお尻で帰ります
E. 測定・調整
E1. 出力・歪み率測定・調整
    「見方」。
   上段中 右側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
E21. 50Hz入力、R側SP出力電圧33V=136W出力、 0.018%歪み。
              L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.018%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E22. 100Hz入力、R側SP出力電圧33V=136W出力、 0.018%歪み。
               L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.018%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E23. 500Hz入力、R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.02%歪み。
               L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.02%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E24. 1kHz入力、R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.08%歪み。
              L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.078%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E25. 5kHz入力、R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.17%歪み。
             L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.16%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E26. 10kHz入力、R側SP出力電圧33V=136W出力、 0.197%歪み。
               L側SP出力電圧33V=136W出力、 0.193%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E27. 50kHz入力、R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.198%歪み。
               L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.176%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
E28. 100kHz入力、R側SP出力電圧33V=136W出力、 0.196%歪み。
                L側SP出力電圧33V=136W出力、 0.171%歪み。
               「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
               このAMPの特色で、全く落ちない!
E3. フルパワーなので、24V高速フアンが全回転でクーリング。
E4. 完成  24時間エージング。 右は「YAMAHA B−1(UC-1付). 7台目
                       9500m1030
ここに掲載された写真は、修理依頼者の機器を撮影した者です、その肖像権・版権・著作権等は、放棄しておりません。写真・記事を無断で商用利用・転載等することを、禁じます。
 Copyright(C) 2015 Amp Repair Studio All right reserved.