SAE MARK 2600 修理記録
平成16年11月8日到着   12月26日完成
A. 修理前の状況
  • 昨年暮れ約1年前、右chにバサバサとノイズが出るようになり、自分で初段基盤の半田補強をしました。
    その後調子よく使用していましたが、先週から同じ現象が出て来ました。
    素人判断ですが、初段のトランジスターの不良ではないかと思います。
    入力RCAをオープンにするとノイズがひどくなります。

B. 原因
  • 各部経年劣化

C. 修理状況
  • SP接続リレー交換。
    バイアス・バランス調整用半固定VR交換。
    電解コンデンサー交換(ミューズ使用)。
    整流ブリッジ交換。
    全基板半田補正。
    初段トランジスター交換。
    電源投入リレー新設。
    温度サーモ交換・新設。
    VUメーターランプ2個交換。
    RCA端子交換。

D. 使用部品
  • リレー                                         2個。
    電解コンデンサー(高圧を除き、オーディオ・コンデンサー使用)      27個。
    半固定VR                                      4個。
    TR(トランジスター)                                 8個。
    電源投入リレー。
    温度サーモ。
    VUメーターランプ                                   2個。
    RCA端子                                        2個。

E. 調整・測定

F. 修理費   110,000円    オーバーホール修理

G. 再修理「突入電流抑制回路 組込」

S. SAE(Scientific Audio Electronics) MARK2600 の仕様(マニアル・カタログより)

A. 修理前の状況・点検。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
A1. 点検中 上から見る
A2. 点検中 凹んだR側VUメーターパネル
A3. 点検中 圧着が雑で3本くらい入っていない
A4. 点検中 終段TR(トランジスター)
A5. 点検中 冷却フアン、終段放熱器を取らないと取り出せない!
A6. 点検中 整流器の比較。 左=20A、 右=35A
C. 修理状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
C11. 修理前 R側VUメーター&SW基板裏
C12. 修理(半田補正)後 R側VUメーター&SW基板裏 全半田やり直し
C13.完成R側VUメーター&SW基板裏 洗浄後
C14. 修理前 L側VUメーター&SW基板裏
C15. 修理(半田補正)後  L側VUメーター&SW基板裏 全半田やり直し
C16. 完成L側VUメーター&SW基板裏 洗浄後
C21. 修理前 R側VUメーターランプ基板裏
C22. 修理(半田補正)後  R側VUメーターランプ基板裏 全半田やり直し
C23. 完成R側VUメーターランプ基板裏  洗浄後
C24. 修理前 L側VUメーターランプ基板裏
C25. 修理(半田補正)後  L側VUメーターランプ基板裏 全半田やり直し
C26. 完成L側VUメーターランプ基板裏  洗浄後
C31. 修理前 R側AMP基板
C32. 修理後 R側AMP基板 電解コンデンサー9個、半固定VR2個、複合TR(トランジスター)2個交換
C33. 修理前 R側AMP基板裏
C34. 修理(ハンダ補正)後 R側AMP基板裏 全半田やり直し
C35. 完成R側AMP基板裏  洗浄後
C41. 修理前 L側AMP基板
C42. 修理後 L側AMP基板  電解コンデンサー9個、半固定VR2個、複合TR(トランジスター)2個交換
C43. 修理前 L側AMP基板裏
C44. 修理(ハンダ補正)後 L側AMP基板裏 全半田やり直し
C45. 完成L側AMP基板裏  洗浄後
C51. 修理前 R側ドライブ基板
C52. 修理後 R側ドライブ基板  電解コンデンサー2個交換
C53. 修理前 R側ドライブ基板裏
C54. 修理(ハンダ補正)後 R側ドライブ基板裏 全半田やり直し
C55. 完成R側ドライブ基板裏 洗浄後
C61. 修理前 L側ドライブ基板
C62. 修理後 L側ドライブ基板  電解コンデンサー2個交換
C63. 修理前 L側ドライブ基板裏
C64. 修理(ハンダ補正)後 L側ドライブ基板裏 全半田やり直し
C65. 完成L側ドライブ基板裏 洗浄後
C71. 修理前 リレー基板
C72. 修理後 リレー基板 リレー2個、電解コンデンサー5個交換
C73. 修理前 リレー基板裏
C74. 修理(半田補正)後 リレー基板裏 全半田やり直し
C75. 完成リレー基板裏 洗浄後
C81. 修理前 メイン(終段)基板。
C82. 修理前 メイン(終段)基板類を組み込み、日本では試作機レベルの機構
C83. 清掃前 終段TR(トランジスター) 埃だらけ
C84. 清掃後 終段TR(トランジスター) ついでにネジは全て増締めする
C91. 清掃前 クーリングフアン
C92. 清掃後 クーリングフアン
CA1. 修理前 ACコードのブシュの出口はくたびれている
CA2. 修理後 ACコード 10Cmくらい詰める
CB1. 修理前 A側端子
CB2. 修理後 A側端子
CB3. 修理前 B側端子
CB4. 修理後 B側端子
CC1. 修理前 メイン(終段)基板裏
CC2. 修理(半田補正)後 メイン(終段)基板裏 全半田やり直し
CC3. 完成 メイン(終段)基板裏 洗浄後
CD1. 修理前  圧着が雑で3本くらい入っていない
CD2. 修理前  圧着が雑で線がカットしていない
CD3. 修理後 ついでに半田を浸み込ませる
CE1. 交換部品
CF1. 再修理 測定中電源が切れた、原因は安全サーモが経年変化の劣化で不良
              再度終段基板をはずし、新サーモを増設する
CF2. 再修理 サーモ交換のついでに、電源投入リレーを新設する、これで電源コード交換の数倍も抵抗が少なくなる
              しかし、これが原因で本当の再修理となる
CG1. 修理前 上から見る
CG2. 修理後 上から見る
CH. 完成
E. 測定・調整。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
E0. 出力・歪み率測定、電源電圧は100Vで測定。前期型で、117V仕様なので出力は400W/400Wは出ない。
    <見方>
     上左オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出す(歪み率=約0.003%)。
     下中=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル) 下右=周波数計。
     上左=SP出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力。
     上中=SP出力電圧測定器、赤針=R出力、黒針=L出力。
     上右=SP出力波形オシロ 上=R出力、下=L出力(出力電圧測定器の出力)。
E1. R側SP出力=52V=334W 0.02%歪み 1000HZ入力
      R出力=右=上=赤針 L出力=左=下=黒針 右下のオシロが入力波形
E2. R側SP出力=52V=334W 0.02%歪み 400HZ入力
      R出力=右=上=赤針 L出力=左=下=黒針 右下のオシロが入力波形
E3. L側SP出力=52V=334W 0.03%歪み 1000HZ入力
      R出力=右=上=赤針 L出力=左=下=黒針 右下のオシロが入力波形
E4. L側SP出力=52V=334W 0.02%歪み 400HZ入力
      R出力=右=上=赤針 L出力=左=下=黒針 右下のオシロが入力波形
E5. その時のVUメーター
E6. 完成 24時間エージング
 再修理「突入電流抑制回路 組込」。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
     電源投入すると15Aのフューズが溶断する、小生の所では10AでもOKでした
     原因は電源回路変更により、突入電流が増大した為
      1.前記の修理の様に、「温度フューズ」と「SW」が取り除かれ、「リレー投入」に成っている為、電源抵抗が減少した
      2.小生の所は50HZ単2(100V)の30A契約、ユーザーの所は60HZ単3(200V)の30A契約
     修理前は、「電源SW→ 温度保護サーミスター→電源トランス」
     1回目修理後は、「電源投入リーレ接点(10A×3)→電源トランス」...突入電流大!
     2回目修理後は、「電源投入リーレ接点(10A×3)→突入電流防止抵抗→電源トランス」
            1秒後、「電源投入リーレ接点(10A×3)→遅延リレー接点(10A×2)→電源トランス」
G1. 突入電流抑制回路 組込
G2. 再修理完成後
S. SAE(Scientific Audio Electronics) MARK 2600 の仕様(マニアル・カタログより) 
型式 SAE MARK 2600
実効出力 600W+600W(4Ω)
400W+400W(8Ω、20Hz〜20kHz、両ch駆動、歪率0.05%)
全高調波歪率 0.05%(20Hz〜20kHz、8Ω、250mW〜400W)
混変調歪率 0.05%(250mW〜400W、8Ω、20Hz〜20kHz間の任意の2周波数の4:1混合)
周波数特性 20Hz〜20kHz ±0.25dB(定格出力時)
ダンピングファクター 150(100Hz)
SN比 100dB(定格出力時)
入力端子 RCA端子1系統
入力感度/入力インピーダンス 2.12V/50kΩ
入力レベル調整 左右独立プッシュボタン式4段階ゲイン切替(0、-3、-6、-12dB)
メーター感度 左右連動プッシュボタン式4段階切替(0、-6、-12、-24dB)
付属 冷却用ファン
電源 AC100V、50Hz/60Hz。 前期型は117V。
定格消費電力 1,500W(定格出力時)
外形寸法 幅483×高さ178×奥行461mm(端子、ハンドル類を含む)
重量 29.5kg
                 2600-22
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