MusicalFidelity A−1. 8台目 修理記録
平成21年2月2日到着  2月15日完成 
A. 修理前の状況
  • 20年ほど前に購入し、その数年後にガリが直らず、代理店でボ リューム交換をして貰っています。
    このA-1は、SPコネ クタがバナナプラグ専用で、購入時期からしても初期の製品だと思 われます。
    この10年間ほどは他の新しいアンプもあるのでそれほど使っ ていなかったのですが、特に最近は出力が安定しないように思えま す。
    そこで、中古で同じA-1を(コンデンサー交換済み とのこと)購入して聴き比べてみたところ、やはり低域・高域 ともに弱っているように感じました。
    この使い続けてきた A-1も修理すれば、新鮮な音を取り戻せると信じ、修理をお願しました。
    オーバーホール修理で電源コネクタやRCA端子の交換もお願い します。
    よく聴くのはCDですが、時々はMMでレコード も聴きます。

B. 原因。
  • 電解コンデンサー容量抜け。

C. 修理状況
  • 電解コンデンサー交換。
    配線手直し、補強。
    経年劣化による各部ハンダ補正。
    入力切り替えSWカップリング交換。
    RCA端子交換。
    SP端子交換。
    電源3Pインレットに交換。
    整流ダイオード交換。

D. 使用部品
  • 電解コンデンサー(オーディオコンデンサー使用)        31個。
    フイルムコンデンサー                          4個。
    タイト製のユニバーサル・カップリング                1個。
    RCA端子                              6組12個。
    整流ダイオード                              4個。
    SP端子                                2組4個。
    3Pインレットソケット                           1個。

E. 調整・測定

F. 修理費  71,000円   オーバーホール修理

S. MusicalFidelity A−1. の仕様(マニアル・カタログより)

A. 修理前の状況
A1. 点検中 上蓋を取り、上から見る。
A2. 点検中 修理の時曲げたのが、右の入力切り替えSWがかなり揺れる
           カップリングも安い物で、「ユニバーサル型」でないので、この「ブレ」を吸収しない
A3. 点検中 入出力RCA端子。
A4. 点検中 SP接続端子、電源コード。
A51. 点検中 基板止めネジが無い、左側。
A52. 点検中 基板止めネジが無い2。
A61. 点検中 追加加工された基板止めネジ穴
A62. 点検中 追加加工された基板止めネジ穴
A71. 点検中  電源トランス止めネジとワッシャ?
A72. 点検中 電源トランス止めネジとワッシャ拡大?
A81. 点検中 終段TR(トランジスター)と放熱器。
A82. 点検中 終段TR(トランジスター)拡大。
C.修理状況
C11. 修理前 基板
C12. 修理後 基板 電解コンデンサー31個、ダイオード4個、フイルムコンデンサー4個交換
C13. 修理前 基板裏
C14. 修理(半田補正)後 基板裏、 半田を全部やり直す。
C15. 完成基板裏 洗浄後+絶縁コーテング材を塗る
C16. 修理中 メインVR清掃・点検、カシメ構造なので清掃のみ
C21. 修理前 AMP基板
C22. 修理後 AMP基板
C23. 修理前 AMP基板裏
C24. 修理(半田補正)後 AMP基板裏、 半田を全部やり直す。
C25. 完成AMP基板裏 洗浄後+絶縁コーテング材を塗る
C31. 修理前 R側AMP基板
C32. 修理後 R側AMP基板
C33. 修理前 R側AMP基板裏
C34. 修理(半田補正)後 R側AMP基板裏、 半田を全部やり直す。
C35. 完成R側AMP基板裏 洗浄後+絶縁コーテング材を塗る
C41. 修理前 L側AMP基板
C42. 修理後 L側AMP基板
C43. 修理前 L側AMP基板裏
C44. 修理(半田補正)後 L側AMP基板裏、 半田を全部やり直す。
C45. 完成L側AMP基板裏 洗浄後+絶縁コーテング材を塗る
C51. 修理前  EQ基板
C52. 修理後  EQ基板
C53. 修理前  EQ基板裏
C54. 修理(半田補正)後  EQ基板裏、 半田を全部やり直す。
C55. 完成 EQ基板裏 洗浄後+絶縁コーテング材を塗る
C61. 修理前  MC基板
C62. 修理後  MC基板
C63. 修理前  MC基板裏
C631. 修理中  MC基板裏、入力切り替えSWの端子半田部分ののりしろを増やす。
C64. 修理(半田補正)後  MC基板裏、 半田を全部やり直す。
C65. 完成MC基板裏 洗浄後+絶縁コーテング材を塗る
C71. 修理前 電源基板
C72. 修理後 電源基板
C73. 修理前 電源基板裏
C74. 修理(半田補正)後 電源基板裏、 半田を全部やり直す。
C75. 完成電源基板裏 洗浄後+絶縁コーテング材を塗る
C81. 修理前 +側電源基板
C82. 修理後 +側電源基板
C83. 修理前 +側電源基板裏
C84. 修理(半田補正)後 +側電源基板裏、 半田を全部やり直す。
C85. 完成+側電源基板裏 洗浄後+絶縁コーテング材を塗る
C91. 修理前 −側電源基板
C92. 修理後 −側電源基板
C93. 修理前 −側電源基板裏
C94. 修理(半田補正)後 −側電源基板裏、 半田を全部やり直す。
C95. 完成 −側電源基板裏 洗浄後+絶縁コーテング材を塗る
C101. 修理前 SWのカップリング、「ユニバーサル型」でないので、「ブレ」を吸収しない
C102. 修理後、タイト製のユニバーサル・カップリングを使用 
C111. 修理前 電源トランス、止めネジ座金が不適当で、緩んでいる。
C112. 修理前 電源トランス、止めネジ座金では無くナットを使用。
C113. 修理後 電源トランス、止めネジ、大型座金を使用する。
C114. 修理中 絶縁シートが小さい、これではPSE法の耐電圧1000Vに耐えられるか?
C115. 修理中 絶縁シート、大型の絶縁紙を敷く、4枚重ねる。
C116. 修理後 電源トランス
C121. 修理前 入出力RCA端子CDB. 修理(交換)後 入出力RCA端子
C122. 修理(交換)後 入出力RCA端子、太いケーブルを使用出来るよう、接着材を使用する。
C123. 修理前 入出力RCA端子裏
C124. 修理(交換)後 入出力RCA端子裏、太いケーブルを使用出来るよう、接着材を使用する。
C125. 修理後 入出力RCA端子裏。
C131. 修理前 SP接続端子、電源コード
C132. 修理中 3Pインレット取り付け加工中、ポンチを打つ。
C133. 修理中  3Pインレット取り付け加工中、穴空加工。
C134. 修理後 SP接続端子、電源コードをインレットソケットに交換
C135. 修理前 SP接続端子裏、電源コード裏。
C136. 修理後 SP接続端子裏、インレットソケット裏、太いケーブルを使用出来るよう、接着材を使用する。
C137. 修理後 SP接続端子裏、電源コード裏。
C138. 完成入出力RCA端子交換、SP接続端子交換、電源コードをインレットソケットに交換
C141. 交換部品
C151. 修理前 上から見る
C152. 修理後 上から見る
C153. 修理前 後から見る。
            写真紛失
C154. 修理後 後から見る。
E. 調整・測定
AE1. 出力・歪み率測定.
    <見方>
   下段左端 オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出し(歪み率=約0.003%)これをAMPに入力し、出力を測定.
   下段中左 オシロ=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル).
   下段中右上=周波数計.
   上段左端 電圧計=L側出力電圧測定、黒針のみ使用.
   上段中左 歪み率計=出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力.
   上段中右 電圧計=R側出力電圧測定、赤針のみ使用.
   上段右端 オシロ=出力波形、 上=R出力、下=L出力(実際にはRL電圧計の出力「Max1V」を観測).
   下段中右上 デジタル電圧計=R出力電圧測定、 下段中右下 デジタル電圧計=L出力電圧測定.
E21. R−SP出力 15V=28W 0.15%歪み率(0.3%レンジ) AUX入力 1000HZ
E22. L−SP出力 15V=28W 0.16%歪み率(0.3%レンジ) AUX入力 1000HZ
E23. R−SP出力 15V=28W 0.18%歪み率(0.3%レンジ) AUX入力 400HZ
E24. L−SP出力 15V=28W 0.18%歪み率(0.3%レンジ) AUX入力 400HZ 
E31. R−SP出力 15V=28W 0.2%歪み率(0.3%レンジ) MM入力 1000HZ
E32. L−SP出力 15V=28W 0.2%歪み率(0.3%レンジ) MM入力 1000HZ
E33. R−SP出力 15V=28W 0.17%歪み率(0.3%レンジ) MM入力 400HZ
E34. L−SP出力 15V=28W 0.18%歪み率(0.3%レンジ) MM入力 400HZ 
E41. R−SP出力 15V=28W 0.25%歪み率(0.3%レンジ) MC入力 1000HZ
E42. L−SP出力 15V=28W 0.27%歪み率(0.3%レンジ) MC入力 1000HZ
E43. R−SP出力 15V=28W 0.26%歪み率(0.3%レンジ) MC入力 400HZ
E44. L−SP出力 15V=28W 0.25%歪み率(0.3%レンジ) MC入力 400HZ 
E51. 測定中はフアンで冷却する
E52. 測定中はフアンで冷却する
E6. 完成 24時間エージング
S. MusicalFidelity A−1. の仕様(マニアル・カタログより)
型式 Musical Fidelity A1
定格出力 20W+20W(8Ω)
入力感度/インピーダンス Phono MC= 0.2mV/120Ω
Phono MM= 2mV/47kΩ
CD、Tuner、Aux、Tape= 200mV/47kΩ
RIAA偏差 30Hz〜40kHz ±0.5dB
SN比 Phono MC= 55dB以上
Phono MM= 60dB以上
CD、Tuner、Aux、Tape= 80dB以上
高調波歪率 0.5%未満(8Ω、定格出力時)
消費電力 85W(連続)
外形寸法 幅408×高さ60×奥行249mm
重量 5.5kg
                      mfa1-8-2n
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