GAS AMPZILLA 2A. 7台目修理記録
平成23年9月19日到着    平成24年2月12日完成
寸評
  GAS−AMPはIQ??の天才が設計した・・・とか言われているが、このAMPの使用には十分な注意が必要です。
  特に、SP接続リレーが無いので、安定までの間(5分くらい)はSPのボイスコイルに電流が流れますので、
  ネットワークの無いのは注意。
改造への寸評。
  初心者が修理・改造するAMPでは有りません。基板から、回路図が浮かぶくらいのレベルが必用です。
A. 修理前の状況
  • オークションで購入、自分で電解コンデンサー等改造して来ました。

AE. 修理前点検測定

B. 原因
  • 経年劣化+修理ミス。

C. 修理状況
D. 使用部品
  • 半固定VR                      4個。
    電解コンデンサー                  16個。
    OP−AMP                     4個。
    ダイオード                      2個。
    TR(トランジスター)                 2個。
    抵抗                         4個。
    フアンガード                    1個。
    フアン・コントロール制御。              1個
    VUメータ・レンジ切換SWノブ            1個。


K. 電源ケーブル修理

E. 調整・測定

F. 修理費                 116,000円

S. GAS AMPZILLA の仕様(マニアル・カタログより)

A. 修理前の状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
A10. 点検中 前から見る。
A11. 点検中 前右から見る
A12. 点検中 右から見る
A13. 点検中 後から見る
A132. 点検中 後から見る、 正規輸入品
A14. 点検中 後から見る、 ユーザが交換したRCA端子。
A142. 点検中 ユーザが交換したRCA端子、 シャシから浮かしていない。
A143. 点検中 ユーザが交換したRCA端子、 半田が不十分でアース側が外れていた。
            半田付けする物の熱容量を考慮しないと、この様になります。
A15. 点検中 後から見る、 ユーザが交換したSP接続端子、 「CH-A」と「CH−B」の取り付け間隔が異なる、又狭すぎる。
A16. 点検中 後から見る、 ユーザが交換したSP接続端子、傾きがばらばら。
A17. 点検中 後から見る、 ユーザが取り付けた「3Pインレット」、苦心の作。
A18. 点検中 後左から見る
A19. 点検中 左から見る
A21. 点検中 上から見る
A22. 点検中 上蓋を外し、上から見る
A23. 点検中 下から見る、 旧部品の取り付け穴がそのまま。
A231. 点検中 下から見る、 フアン、ガードが有る方が良いです。
A31. 点検中 下前から見る
A312. 点検中 下前から見る、 フューズホルダーも押さえが緩い。
A313. 点検中 下前から見る、VUメータ・レンジ切換えSW、持ち上げるときここに手を掛けると、直ぐに折れる。
A32. 点検中 下前左から見る
A33. 点検中 下後から見る
A34. 点検中 下後右から見る
A41. 付属電源コード点検。
A42. 付属電源コード点検、 AMP側プラグのコードが曲がっている。
A43. 付属電源コード点検、 固定部分がコードの全てを固定していない。
A44. 付属電源コード点検、ビス止めの場合コードが挿入される側(下の場合上)に入れる。
A45. 付属電源コード点検、芯線の1部しか押さえていない。
A51. VUメータ点検、 ケースにヒビ割れ。
A52. VUメータ点検、 針コイル部分にゴミ。
T. 修理前点検測定。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
T1. 電源投入直後の「DCバランス測定」、右側=A側AMPは不動。
T2. 電源遮断直後の「DCバランス測定」、右側=A側AMPは不動。
T3. 出力・歪み率測定。
    「見方」。
   上段中 右側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「Tektronix TDS−2024(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「Tektronix TDS−2024(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より100Hz〜10kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A
T31. A側SP電圧= 不動
     B側SP電圧21V=55W出力 3.6%歪み(1%レンジ) 1000HZ
     「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz、高調が沢山出ています(11,13倍もでている)。
C. 修理状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
C11. 修理前 A側−AMP基板
C13. 修理後 A側−AMP基板 電解コンデンサ−7個交換(ノンポール電解コンデンサーを使用したので2個→1個)、
                      半固定VR1、抵抗4個、OP−AMP2個交換
C14. 修理前 A側−AMP基板裏
C15. 修理(半田補正)後 A側−AMP基板裏 全ハンダやり直す
C16. 完成A側−AMP基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
C21. 修理前 B側−AMP基板
C22. 修理後 B側−AMP基板 電解コンデンサ−7個交換(ノンポール電解コンデンサーを使用したので2個→1個)、
                       半固定VR1個、抵抗4個、OP−AMP2個交換
C23. 修理前 B側−AMP基板裏
C24. 修理(半田補正)後 B側−AMP基板裏 全ハンダやり直す
C25. 完成B側−AMP基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
C31. 修理前 A側−終段基板
C312. 修理中 A側−終段基板、 接点復活材の漏れで腐食した銅箔!
C313. 修理中 A側−終段基板、 腐食した銅箔は不導体!
C314. 修理後 A側−終段基板、 銅箔テープで補修し、さらに半田を盛る。
C32. 修理(半田補正)後 A側−終段基板、 半固定VR1個交換 、全ハンダやり直す。 洗浄後防湿材を塗る。
C33. 完成A側−終段基板、 放熱器に取り付ける。
C34. 修理中 A側−終段基板裏
C41. 修理前 B側−終段基板
C412. 修理中 B側−終段基板、 接点復活材の漏れで腐食した銅箔!
C413. 修理中 B側−終段基板、 腐食した銅箔は不導体!
C414. 修理後 B側−終段基板、 銅箔テープで補修し、さらに半田を盛る。
C42. 修理(半田補正)後 B側−終段基板、 半固定VR1個交換 、 全ハンダやり直す。 洗浄後防湿材を塗る。
C43. 完成B側−終段基板、 放熱器に取り付ける。
C44. 修理中 B側−終段基板裏、 A側基板とは異なり部品の印字がある!
C51. 修理前 A側終段TR(トランジスタ−)
C52. 修理中 A側終段TR(トランジスタ−)
C53. 修理後 A側終段TR(トランジスタ−)
C54. 修理前 B側終段TR(トランジスタ−)
C55. 修理中 B側終段TR(トランジスタ−)
C56. 修理後 B側終段TR(トランジスタ−)
C61. 修理前 電解コンデンサーへの配線、Y型圧着端子は開いて接続が十分で無い。
C62. 修理中 電解コンデンサーへの配線、 「Y型圧着端子」を「たまご型圧着端子」に交換する。
C63. 修理後 電解コンデンサーへの配線、 
C71. 修理前 RCA端子、 ユーザが交換、シャシから浮かしていない。
C72. 修理中 交換したRCA端子、 取付け穴を拡大し、「バリ」も取る。
C73. 修理後 交換したRCA端子、 太いケーブルを使用されるので、接着材を塗布する。
C74. 修理前 ユーザが交換したRCA端子、 半田が不十分でアース側が外れていた。
                              半田付けする物の熱容量を考慮しないと、この様になります。
C81. 修理前 スピーカ・フューズホルダー、 押さえが緩い。
C82. 修理後 スピーカ・フューズホルダー、 押さえの爪が取れているので、ホットボンドで止める。
C83. 修理前 SP接続端子、 ユーザが交換した、「+」と「−」の取り付け間隔が異なる、又狭すぎる。
C84. 修理後 SP接続端子、 「+」と「−」の取り付け間隔を広げて。
C91. 修理中 冷却フアン、埃少なく、綺麗。国内製品に交換されて居ます。
C92. 修理前 冷却フアン
C93. 修理後 冷却フアン、 ガード取り付ける、止めネジはステンレス製品。
C94. 修理後 フアンコントロール用のサーマルスイッチ。 Honeyewell製品には半田ラグは無!
C95. 修理後 終段TR(トランジスター)保護用サーマルスイッチ。
CA1. 修理中 VUメータ、 0点調整する。
CA2. 修理中 VUメータ裏、 割れ修理。
CA3. 修理前 VU−AMP基板
CA4. 修理中 VU−AMP基板、 レベル設定VR。 接点復活材でベトベト!
CA41. 修理中 VU−AMP基板、 レベル設定SW、 ノブが2個折れている。
CA42. 修理中 VU−AMP基板、 レベル設定SW、 ノブ修理。
CA5. 修理後 VU−AMP基板 電解コンデンサ−4個交換(ノンポール電解コンデンサーを使用したので2個→1個)
CA6. 修理前 VU−AMP基板裏
CA7. 修理(半田補正)後 VU−AMP基板裏 全ハンダやり直す
CA8. 完成VU−AMP基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
CB1. 修理前 ピークLED表示基板
CB2. 修理前 ピークLED表示基板裏
CB3. 修理(半田補正)後 ピークLED表示基板裏 全ハンダやり直す
CB4. 完成 ピークLED表示基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
CD. 交換部品
CE1. 修理前 上から見る
CE2. 修理後 上から見る
CE3. 修理前 下から見る
CE4. 修理後 下から見る
K. 電源ケーブル修理。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
K11. 修理前 電源ケーブル
K12. 修理中 電源ケーブル、 ソケット側の結線を見る。
K13. 修理中 電源ケーブル、 ソケット側の電線処理を見る、線数は9本で2本ずつになっている。
K21. 修理中 電源ケーブル、 ソケット側の電線処理をする。
                     電源に3本ずつ、アース1本に変更、線は機械強度を増す為にしっかりと撚る。
K22. 修理中 電源ケーブル、 ソケット側の電線処理をする、さらに半田で固定する。
K23. 修理中 電源ケーブル、 ソケット側の電線固定の様子。
                      しっかりと奥くまで差し込む。 固定子から電線がはみ出さないよう注意!
K24. 修理後 電源ケーブル、 ソケット側。
K31. 修理中 電源ケーブル、 プラグ側の電線処理をする。
                     電源に3本ずつ、アース1本に変更、線は機械強度を増す為にしっかりと撚り、さらに半田する。
K32. 修理後 電源ケーブル、 プラグ側。
K4. 完成 電源ケーブル
E. 調整・測定。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
E1. 出力・歪み率測定・調整
    「見方」。
   上段中 右側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
E21. 50Hz入力、A側SP出力電圧40V=200W、 0.015%歪み。
             B側SP出力電圧40V=200W、 0.015%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E22. 100Hz入力、A側SP出力電圧40V=200W、 0.015%歪み。
              B側SP出力電圧40V=200W、 0.015%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E23. 500Hz入力、A側SP出力電圧40V=200W、 0.017%歪み。
              B側SP出力電圧41V=210W、 0.021%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E24. 1kHz入力、A側SP出力電圧40V=200W、 0.019%歪み。
             B側SP出力電圧41V=210W、 0.025%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E25. 5kHz入力、A側SP出力電圧40V=200W、 0.041%歪み。
             B側SP出力電圧41V=210W、 0.049%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E26. 10kHz入力、A側SP出力電圧40V=200W、 0.053%歪み。
              B側SP出力電圧40V=200W、 0.065%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E27. 50kHz入力、A側SP出力電圧40V=200W、 0.043%歪み。
              B側SP出力電圧40V=200W、 0.055%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
E28. 100kHz入力、A側SP出力電圧37V=171W、 0.042%歪み。 フイルターが効き出力が落ちる。
               B側SP出力電圧38V=181W、 0.075%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
E4. その時の本体VUメ−タ=200W
E5.  240WくらいでオーバーロードLED表示
E6.完成  24時間エージング
S. GAS AMPZILLA の仕様(マニアル・カタログより)
型式 ステレオパワーアンプ AMPZILLA
実効出力(両ch駆動、20Hz〜20kHz) 350W+350W(4Ω負荷)、 200W+200W(8Ω負荷)、 125W+125W(16Ω負荷)
全高調波歪率 0.15%以下(4Ω負荷)、 0.05%以下(8Ω、16Ω負荷)
混変調歪率 0.15%以下(4Ω負荷)、 0.05%以下(8Ω、16Ω負荷)
入力感度 1.6V R.M.S.(定格出力時8Ω負荷)
入力インピーダンス 75kΩ
周波数特性 4Ω負荷    =20Hz〜20kHz ±0.2dB、 1Hz〜100kHz ±2dB
8Ω、16Ω負荷=20Hz〜20kHz ±0.1dB、 1Hz〜100kHz ±1dB
立ち上がり特性 2μsec(8Ω負荷、最大出力時、20kHz)
スルー・レイト 40V/μsec
ダンピング・ファクター 150(20Hz〜1kHz)
ノイズレベル 100dB以上(最大出力時)、 112dB(RFフィルター挿入時)
外形寸法 幅445×高さ178×奥行229mm
重量 22.7kg
価格 価格¥499,000. (株)バブコ
                       zilla2a7-32
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