GAS THAEDRA. 6台目修理記録
平成16年9月22日到着     10月10日完成
注意 このAMPもプリ出力にコンデンサーが無くDC漏れの可能性が有ります、メインAMPのDC入力端子に接続すると、
    メインAMPが「チンチン」になり壊れます
    更に、音質重視の為、プリ出力に安全(保護)抵抗が有りません!!
    プリ出力をショウトさせると、プリのバッファAMP(出力リレ−)が壊れる可能性が有ります
    安全の為、RCAケーブルの接続は電源を切って行いましょう
A. 修理前の状況
  • (1)現在の状況。
       レイアウト変更のため、一度配線をばらして組みなおしCDを聴いたところ 、Bチャンネルの音が出ないため、
       配線を確認のためCD出力端子に触れた途端に「バリッ、ブーン」というかなり大きな音が出た。
       VRを絞っても音が続いたため、メインアンプの電源を落とす。
       幸いにもSPは飛んでいなかったが、プリかメインか当方メカ音痴で見当が付きません。
  • (2)直前の状態。
       実は最近あまり調子が良くなくて、修理を依頼したいと考えておりました。この症状になる直前の状態は、
       ・Phono2(MMカートリッジ)ポジションで音が出ない。
       ・Main2入力でBchの音が出ない(Main1はOK)。
       ・入力をOffにしボリュームを絞っても、Achからは接続ソースの音が漏れて聞こえる。
       ・Achから時折「ザッ、ザッ」という雑音が発生する(メインアンプが原因かもしれません)。
       ・トーンコントロールのクリックノイズ(使うことがないので不自由しません。修理も不要ですが・・・)
  • (3)修理歴等(  )内は修理業者名。
       ・1978年12月  新規購入(バブコ正規輸入品)。
       ・1980年12月  オーバーオールチェック(株バエズ)      →異常なし。
       ・1998年 8月  Bch音が出ない(株エレクトリ)         →ラインアンプノイズ、DCオフセット発生。
                   【修理】 バランスVR交換、Tr(2N5087、5088)交換、オフセット再調整。
       ・2003年 1月
            @ステレオポジションで音が出ない。
            APhono2(MMカートリッジ)ポジションで音が出ない(静岡市内オーディオショップ) 。
               →原因、修理内容の明細は不明だが、
            @は解決。
            Aは時間なく修理手付かずの状態。 片方の出力のピンジャックの接触が悪い事と、
             音がつぶれているような、かすれているような、風をひいているひとの声のような感じです。
             よく表現出来ませんが、微妙な状態ではなく、完全におかしくなっています。
             15年位前に同じような症状だと思うんですが、修理(オーバーホールかも?)をしています。
             当時は、近くのオーディオショップに持ち込み、そこからどこかに出したようです。
             そのときすでにメーカーはなく、部品の一部は、オリジナルではないそうです。

B. 原因

  • 各部経年劣化

C. 修理状況
  • 出力リレー交換。
    半固定VR交換。
    配線手直し、補強。
    経年劣化による各部ハンダ補正。
    電解コンデンサ−交換(オーデオコンデンサー使用)。
    OP−AMP交換。
    RCA端子交換。

D. 使用部品
  • 半固定VR                  14個。
    抵抗。
    電解コンデンサー              55個。
    フイルムコンデンサー           12個。
    OP−AMP                  8個。
    RCA端子                   24個。
    出力リレー

E. 調整・測定

F. 上位測定機器での調整・測定

G. 修理費 132,000円     オーバーホール修理。

S. GAS THAEDRA の仕様(マニアル・カタログより)

A. 修理前の状況
A1. 点検中  清掃後上から見る
A3. 点検中 清掃後下から見る
A4. 点検中 サビがでた後ろパネル 
A41. 点検中 テスト的に交換したRCA端子
A5. 点検中 雑音の原因が基板端子の接触不良と考え、半田メッキ(揚)をしている!
A6. 点検中 基板端子の拡大その1
A7. 点検中 基板端子の拡大その2
C. 修理状況
C1A. 修理前 定電圧基盤
C1B. 修理後 定電圧基盤 電解コンデンサー22個、撮影後OP−AMP4個交換(以下同じ)
C1C. 修理前 定電圧基盤裏
C1D. 修理(半田補正)後 定電圧基盤裏 フイルムコンデンサー8個追加
C1E. 完成定電圧基盤裏 不要なフラックスを取り、洗浄する
C2A. 修理前 バッファーAMP基盤
C2B. 修理後 バッファーAMP基盤 半固定VR4個、電解コンデンサー4個、OP−AMP交換
C2C. 修理前 バッファーAMP基盤裏
C2D. 修理(半田補正)後 バッファーAMP基盤裏
C2E. 完成バッファーAMP基盤裏 不要なフラックスを取り、洗浄する
C3A. 修理前 MM−EQ−AMP基盤
C3B. 修理後 MM−EQ−AMP基盤 半固定VR4個、電解コンデンサー4個、OP−AMP交換
C3C. 修理前 MM−EQ−AMP基盤裏
C3D. 修理(半田補正)後 MM−EQ−AMP基盤裏
C3E. 完成MM−EQ−AMP基盤裏 不要なフラックスを取り、洗浄する
C4A. 修理前 MC−EQ−AMP基盤
C4B. 修理後 MC−EQ−AMP基盤 半固定VR4個、電解コンデンサー10個、OP−AMP1個交換
C4C. 修理前 MC−EQ−AMP基盤裏
C4D. 修理(半田補正)後 MC−EQ−AMP基盤裏
C4E. 完成MC−EQ−AMP基盤裏 不要なフラックスを取り、洗浄する
C5A. TapeCopy・TapeMonitorSW基盤
C5B. 修理前 TapeCopy・TapeMonitorSW基盤裏
C5C. 修理(半田補正)後 TapeCopy・TapeMonitorSW基盤裏
C5D. 完成TapeCopy・TapeMonitorSW基盤裏 不要なフラックスを取り、清掃する
C6A. Mode・LowFilter基盤
C6B. 修理前 Mode・LowFilter基盤裏
C6C. 修理(半田補正)後 Mode・LowFilter基盤裏
C6D. 完成Mode・LowFilter基盤裏 不要なフラックスを取り、清掃する
C7A. 修理前 出力リレー回路
C7B. 修理後 出力リレー回路 電解コンデンサー、リレー交換
C7C. 修理前 出力リレー回路基板裏
C7D. 修理(半田補正)後 出力リレー回路基板裏
C7E. 完成出力リレー回路基板裏
C8A. 修理前 トーンコントロールコンデンサー
C8B. 修理後 トーンコントロールコンデンサー8個交換
C8B1. 修理中 コンデンサーは測定し、同じ容量を選別して使用する
              記入数字=0.03**の2桁、但し安い測定器なので絶対値は誤差大きい
C9A. 修理前 メイン基板電解コンデンサー
C9B. 修理後 メイン基板電解コンデンサー  電解コンデンサー6個交換
CAA. 修理前 メイン基板裏
CAB. 修理(半田補正)後 メイン基板裏
      写真紛失
CAC. 完成メイン基盤裏 不要なフラックスを取り、洗浄する
CBA. パネル清掃
CBB. バランスVRのツマミが緩いので、ホット・ボンドで補強する。
CCA. 修理前 RCA端子郡
CCB. 修理中 RCA端子郡
CCC. 修理後 RCA端子郡裏
CCD. 修理後 RCA端子郡
CDA. 修理前 上から見る
CDB. 修理後 上から見る
CDC. 修理前 下から見る
CDD. 修理後 下から見る
CE. 交換部品
E. 調整・測定
E1A. 出力/歪み測定・調整
    <見方>
     下左オーデオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出す(歪み率=約0.003%)
     下中=入力波形(オーデオ発振器のTTLレベル) 下右=周波数計
     上左=SP出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力
     上中=SP出力電圧測定器、赤針=R出力、黒針=L出力
     上右=SP出力波形オシロ 上=R出力、下=L出力(出力電圧測定器の出力)
E1B. 出力=8Vの出力でも飽和しない! 歪み率=0.02% AUX入力 1000HZ
       このAMPは入力ジャックの抜き差し等は、十分注意する事。ミスをするとメインAMPやSPを壊します。
E2A. 出力=0.8V 歪み率=0.01% AUX入力 1000HZ
E2B. 出力=0.8V 歪み率=0.012% AUX入力 400HZ
E3A. 出力=0.8V 歪み率=0.015% MM入力 1000HZ
E3B. 出力=0.8V 歪み率=0.02% MM入力 400HZ
E4A. 出力=0.8V 歪み率=0.015% MC入力 1000HZ。
E4B. 出力=0.8V 歪み率=0.02% MC入力 400HZ
F. 上位測定機器での調整・測定
F0. 下のオーディオアナライザーVP−7732Aで自動測定。
F2A. 「AUX入力」周波数特性 入力=100mV一定  薄い色=L
F2B. 「AUX入力」歪み率測定  入力=100mV一定 薄い色=L
F3. 「MM入力」周波数特性 入力=1mV一定
F4. 「MC入力」周波数特性 入力=0.11mV一定
F5. 「MC入力」周波数特性 入力=0.11mV一定 R側+3dBの位置
E6. 完成 24時間エージング
S.GAS THAEDRA の仕様(マニアル・カタログより)
型式、価格 コントロール(プリ)アンプ  THAEDRA 価格¥660,000. (株)バブコ
<HEAD AMP/Moving-Coil、Phono>
ゲイン Tape output=69dB、 Main output=90dB
ノイズ 75nV(20Hz〜20kHz)、 32nV(400Hz〜20kHz)
歪率 0.01%以下(出力=2V、20Hz〜20kHz)
RIAA偏差 ±0.5dB(20Hz〜20kHz)
<HEAD AMP/Magnetic Phono>
ゲイン Tape output=42dB、 Main output:63dB
ノイズ 500nV(20Hz〜20kHz)
歪率 0.01%以下(2V、20Hz〜20kHz)
RIAA偏差 ±0.5dB(20Hz〜20kHz)
<High Level
ゲイン Main output=21dB
ノイズ 6μV(20Hz〜20kHz)
歪率 0.01%(出力=2V、20Hz〜20kHz)
周波数特性 DC〜100kHz ±1dB
総合
最大入力 Head amp=3.5mV(1kHz)、 Phono=100mV(1kHz)、 High level=1V R.M.S.
最大出力 10V R.M.S.
外形寸法 430(W)×152(H)×324(D)mm
重量 15.9kg
備考 入出力端子、接続コード・ピンは全て金メッキが施されています。
オプションパーツアンプカード¥8,000
                       thaed6-1z
ここに掲載された写真は、修理依頼者の機器を撮影した者です、その肖像権・版権・著作権等は、放棄しておりません。  写真・記事を無断で商用利用・転載等することを、禁じます。
 Copyright(C) 2019 Amp Repair Studio All right reserved.