Sansui B−2302V. 2台目修理記録
平成23年5月31日到着    6月22日完成
A. 修理前の状況
  • 今現在特に問題なく動作しております(レベルメーターの片方が時々動作しなくなることを除いてですが)。
    しかし、もう20年近く前の製品ですので、故障が心配です。
    オーバホール修理依頼。

T. 修理前点検測定
  • 経年変化で、少し歪多い

B. 原因
  • オーバホール修理

C. 修理状況
  • 初段FET(電界効果トランジスター)交換。
    RLバイアス・バランスVR交換。
    電解コンデンサー交換(オーディオコンデンサー使用)。
    配線手直し、補強。
    電源コードを取り、3Pインレット取り付け。
D. 使用部品
  • 初段FET(電界効果トランジスター)               4個。
    バイアス・バランス半固定VR                  8個。
    電解コンデンサー                        80個 。
    フイルムコンデンサー                       8個。
    3Pインレット                          1個 FURUTECH製FURUTECH FI-10(R) ロジウムメッキ。

E. 調整・測定

F. 修理費     120,000円

S. Sansui B−2302V の仕様(マニアルより)

A. 修理前の状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
A11. 点検中 前から見る。 
     重いので、何時も撮影するデスクに設置できず、玄関上がり間で撮影しました。ストロボが少なく綺麗に撮影出来ません!
     特に、サイドパネルはデコラ(表に貼られた透明の樹脂)の底の部分に光が反射して写ります。
A12. 点検中 前右から見る
A13. 点検中 右から見る
A14. 点検中 後から見る
A15. 点検中 後左から見る
A16. 点検中 左から見る
A17. 点検中 上から見る
A21. 点検中 下から見る
A22. 点検中 下から見る、重い足が4個付いている。
A23. 点検中 足は1個466gもある。
A24. 点検中 下前から見る
A25. 点検中 下前左から見る
A26. 点検中 下後から見る
A27. 点検中 下後右から見る
A31. 点検中 上下蓋、測板を外し、上から見る。 これで30Kgになる。
A32. 点検中 上下蓋、測板を外し、下から見る
A33. 点検中 電源電解コンデンサーに付けたパスコンのパレード。
A41. 点検中 SP接続リレー比較 右=付いていた接点容量7A=8Ω出力だと392W定格。
                       左=交換する接点容量10A=8Ω出力だと800W定格。
A51. 点検中 フイルムコンデンサー比較 右=付いている、短絡事故が起きた銅箔スチコン
                            左=80Vの所のみ交換する、SOSHIN(双信電機(株))のディップマイカコンデンサー。
A52. 点検中 交換する銅箔スチコン。
A53. 点検中 交換する銅箔スチコン。
T. 修理前点検測定
T0. 出力・歪み率測定。
    「見方」。
   下段左端 オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出し(歪み率=約0.003%)これをAMPに入力し、出力を測定。
   下段中央 オシロ=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル表示)。
   上段左端 交流電圧計=L側出力電圧測定、黒針のみ使用。
   上段中左 歪み率計=出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力。
   上段中右 交流電圧計=R側出力電圧測定、赤針のみ使用。
   上段右端 オシロ=出力波形表示、 赤表示=R出力、黄色表示=L出力。(実際にはRL交流電圧計の出力「Max1V」を観測)。
   下段中右上 デジタル電圧計=R出力電圧測定。
   下段中右下 デジタル電圧計=L出力電圧測定。
T1. R側SP出力電圧48V=288W出力 0.22%歪み(0.3%レンジ) 1000HZ
T2. L側SP出力電圧48V=288W出力 0.25%歪み(0.3%レンジ) 1000HZ
T3. R側SP出力電圧48V=288W出力 0.3%歪み(0.3%レンジ)  400HZ
T4. L側SP出力電圧48V=288W出力 0.17%歪み(0.3%レンジ)  400HZ
T5. その時のVUメータ
C. 修理状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
C10. 修理中 反転するので、RL放熱器を取り外し、電源トランス・電解コンデンサーの保護の為、ウエスを巻き付けた所。
C11. 修理前 R側放熱器
C12. 修理中 R側放熱器、横取り付けの電解ブロックコンデンサー、底だけの固定なので曲がっている。
C13. 修理後 R側放熱器、 横取り付けの電解ブロックコンデンサー、頭の所を固定する。
C14. 修理前 R側放熱器裏
C21. 修理前 R側AMP基板
C22. 修理中 R側AMP基板、部品取り外し中。
C23. 修理後 R側AMP基板。 初段FET(電界効果トランジスター)2個、バランス・バイアス調整用半固定VR4個、電解コンデンサー25個交換。
C24. 修理前 R側AMP基板裏
C252. 修理前 R側AMP基板裏、後付された部品、出来るだけ表に移動する。
C26. 修理(半田補正)後 R側AMP基板裏。 半田を全部やり直す。
C27. 修理中 R側AMP基板裏 不要なフラックスを落とす、 普通は掃除機で吸いながら行うので写真は撮らず。
C28. 完成R側AMP基板裏  洗浄後防湿材を塗る
C29. 修理後 基板固定スペンサー修理、経年変化で脆くなっているので、熱収縮チューブで2重に補強する。
                                  上=修理前、 上=修理後
C31. 修理後 R側AMPブロック
C32. 修理後 R側AMPブロック裏
C41. 修理前 L側放熱器
C42. 修理中 L側放熱器、横取り付けの電解ブロックコンデンサー、底だけの固定なので曲がっている。
C43. 修理後 L側放熱器、 横取り付けの電解ブロックコンデンサー、頭の所を固定する。
C44. 修理前 L側放熱器裏
C51. 修理前 L側AMP基板
C52. 修理中 L側AMP基板、部品取り外し中。
C53. 修理後 L側AMP基板。 初段FET(電界効果トランジスター)、バランス・バイアス調整用半固定VR4個、電解コンデンサー25個交換。
C54. 修理前 L側AMP基板裏
C542. 修理前 L側AMP基板裏、後付された部品、出来るだけ表に移動する。
C55. 修理(半田補正)後 L側AMP基板裏。 半田を全部やり直す。
C56. 修理中 L側AMP基板裏 不要なフラックスを落とす、 普通は掃除機で吸いながら行うので写真は撮らず。
C57. 完成L側AMP基板裏  洗浄後防湿材を塗る
C61. 修理後 R側AMPブロック
C62. 修理後 R側AMPブロック裏
C71. 修理前 電源・プロテクト基板
C72. 修理後 電源・プロテクト基板 電解コンデンサー15個、電源投入リレー1個交換
C73. 修理前 電源・プロテクト基板裏
C74. 修理(半田補正)後 電源・プロテクト基板裏。 半田を全部やり直す。
C75. 修理中 電源・プロテクト基板裏 不要なフラックスを落とす、 普通は掃除機で吸いながら行うので写真は撮らず。
C76. 完成電源・プロテクト基板裏 洗浄後防湿材を塗る
C77. 修理中 電源・プロテクト基板の配線、トランスからの配線。単に誤りか? それともハム等の為か?
C81. 修理中 後ろパネル裏を取り出す
C82. 修理中 入力切り替えSW&入力VRに、多量の接点復活材の噴射で、くすんだ銅パネル(シャーシ)。
            テフロンテープの中では腐食が始まっている。 強い接点復活材の使用は注意する。
C83. 修理中 多量の接点復活材の噴射された、入力切り替えSW&入力VR。
            これだけ多量に吹き付けると、軸周りの機構部の「グリス」を溶かしだし、時間が経つと、接点の上に皮膜が出来、さらに接触不良が起きる。
C84. 修理中 多量の接点復活材の噴射された、入力切り替えSW&入力VR反対側。
C85. 修理中 入力切り替えSW&入力VRブロックを取り外した、後ろパネル裏の接点復活材
C91. 修理前 入力VR基板
C92. 修理前 入力VR基板裏
C93. 修理(半田補正)後 入力VR基板裏。 半田を全部やり直す。
C94. 修理中 入力VR基板裏 不要なフラックスを落とす、 普通は掃除機で吸いながら行うので写真は撮らず。
C95. 完成入力VR基板裏 洗浄後防湿材を塗る
CA1. 修理中 WBTSP接続端子への配線は、端子を使用。
CA2. 修理中 R側SP接続端子への圧着端子。
CA3. 修理後 R側SP接続端子への圧着端子、半田を流し込む。
CA4. 修理中 L側SP接続端子への圧着端子。
CA5. 修理後 L側SP接続端子への圧着端子、半田を流し込む。
CB1. 修理前 R−SP接続リレー基板
CB2. 修理後 R−SP接続リレー基板、リレ1個交換。
CB3. 修理前 R−SP接続リレー基板裏
CB4. 修理(半田補正)後 R−SP接続リレー基板裏。 半田を全部やり直す。
CB5. 修理中 R−SP接続リレー基板裏 不要なフラックスを落とす、 普通は掃除機で吸いながら行うので写真は撮らず。
CB6. 完成R−SP接続リレー基板裏 洗浄後防湿材を塗る
CC1. 修理前 L−SP接続リレー基板
CC2. 修理後 L−SP接続リレー基板、リレ1個交換。
CC3. 修理前 L−SP接続リレー基板裏
CC4. 修理(半田補正)後 L−SP接続リレー基板裏。 半田を全部やり直す。
CC5. 修理中 L−SP接続リレー基板裏 不要なフラックスを落とす、 普通は掃除機で吸いながら行うので写真は撮らず。
CC6. 完成L−SP接続リレー基板裏 洗浄後防湿材を塗る
CD1. 修理前 電源ケーブル取り付け部
CD2. 修理中 電源ケーブル取り付けブッシュの穴が大きいので、3Pインレットの上下少し空きが出る
CD3. 修理中 3Pインレット取り付け穴加工
CD4. 修理後 3Pインレット取り付 FURUTECH製FURUTECH FI-10(R) ロジウムメッキ。
CE1. 修理前 VUメータ基板1
CE2. 修理後 VUメータ基板1 電解コンデンサー10個交換
CE3. 修理前 VUメータ基板1裏
CE4. 修理(半田補正)後 VUメータ基板1裏。 半田を全部やり直す。
CE5. 完成VUメータ基板1裏 洗浄後防湿材を塗る
CE6. 修理前 VUメータ基板2
CE7. 修理後 VUメータ基板2 電解コンデンサー1個交換
CE8. 修理前 VUメータ基板2裏
CE9. 修理(半田補正)後 VUメータ基板2裏。 半田を全部やり直す。
CEA. 完成VUメータ基板2裏 洗浄後防湿材を塗る
CEB. 修理前 VU_LED基板裏
CEC. 完成VU_LED基板裏 。 半田を全部やり直し、洗浄後防湿材を塗る
CED. 修理中 VUメータランプ基板
CEE. 修理前 VUメータランプ基板裏
CEF. 修理中 VUメータランプ基板裏、ランプの端子がショート寸前! 半田の状態から取り付け時から?
CEG. 修理(半田補正)後 VUメータランプ基板裏。 半田を全部やり直す。
CEH. 完成VUメータランプ基板裏 洗浄後防湿材を塗る
CF1. 修理中 LED表示切替SW基板
CF2. 修理(半田補正)後 LED表示切替SW基板裏
CF3. 修理(半田補正)後 LED表示切替SW基板裏。 半田を全部やり直す。
CF4. 完成LED表示切替SW基板裏 洗浄後防湿材を塗る
CG1. 修理前 電源SW基板
CG2. 修理(半田補正)後 電源SW基板。 半田を全部やり直す。
CG3. 修理前 電源SW基板裏
CG4. 修理(半田補正)後 電源SW基板裏。 半田を全部やり直す。
CG5. 完成電源SW基板裏 洗浄後防湿材を塗る
CH1. 修理中 パネル裏のガラス接着材を補強する。
CH2. 修理前 電源電解コンデンサーに付けたパスコン。
CH3. 修理後 電源電解コンデンサーに付けたパスコン、さらに追加する。
CI1. 交換した部品
CJ1. 修理前 上から見る
CJ2. 修理後 上から見る
CJ3. 修理前 下から見る
CJ4. 修理後 下から見る
CJ5. 修理前 後から見る
CJ6. 修理後 後から見る
E. 調整・測定。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
E0. 出力・歪み率測定。
    「見方」。
   下段左端 オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出し(歪み率=約0.003%)これをAMPに入力し、出力を測定。
   下段中央 オシロ=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル表示)。
   上段左端 交流電圧計=L側出力電圧測定、黒針のみ使用。
   上段中左 歪み率計=出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力。
   上段中右 交流電圧計=R側出力電圧測定、赤針のみ使用。
   上段右端 オシロ=出力波形表示、 赤表示=R出力、黄色表示=L出力。(実際にはRL交流電圧計の出力「Max1V」を観測)。
   下段中右上 デジタル電圧計=R出力電圧測定。
   下段中右下 デジタル電圧計=L出力電圧測定。
E1. R側SP出力電圧51V=325W出力 0.03%歪み(0.1%レンジ) 1000HZ
E2. L側SP出力電圧51V=325W出力 0.03%歪み(0.1%レンジ) 1000HZ
E3. R側SP出力電圧51V=325W出力 0.03%歪み(0.1%レンジ)  400HZ
E4. L側SP出力電圧51V=325W出力 0.03%歪み(0.1%レンジ)  400HZ
E5. その時のVUメータ
E6. 完成  24時間エージング。
S. Sansui B−2302V の仕様(マニアルより) 
定格出力 380W+380W(6Ω負荷時,10Hz〜20kHz,両チャンネル同時動作,THD0.003%)
300W+300W(8Ω負荷時,10Hz〜20kHz,両チャンネル同時動作,THD0.003%)
ダイナミックパワー 800W(2Ω)  700W(4Ω)  600W(6Ω)
全高調波歪率 0.003%以下(定格出力時,10Hz〜20kHz,8Ω負荷)
混変調歪率 0.003%以下(定格出力時,8Ω負荷)
周波数特性 DC〜300kHz(+0,−2dB)
ダンピングファクター 250(1kHz,8Ω負荷)
S/N比 120dB以上(Aネットワーク,ショートサーキット)
スルーレイト 300V/μs
ライズタイム 0.5μs
入力感度/インピーダンス 1.4V/5kΩ(Normal,1kHz) 1.4V/10kΩ(Balanced,1kHz)
負荷インピーダンス 4〜16Ω
定格消費電力 530W(電気用品取締法による)
寸法 474W×215H×503Dmm
重量 46kg
価格 ¥740,000(1990年発売)
                       b2302-23q
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