Sony STR−7065 修理記録
平成26年8月5日持込    平成28年5月7日完成
A. 修理前の状況
  • オーバーホールしたい背景は、 今から40年前、同室にいた先輩のパイオニアのレシーバ(機種はSX−414SX-434) のブルーのインジケータを薄ら目で見ながら、城達也ジェット・ストリームを 聞きながら疲れきって眠るという思い出があり、当時の懐かしさや自分の貧しさ対する 発奮を記憶しておきたいというものです。
    何とか修理していただきたく節にお願い申しあげます。
     

B. 原因
  • 各部経年劣化の為、オーバホール修理依頼。

C. 修理状況
  • バイアス/バランスVR交換。
    電解コンデンサー交換(オーディオコンデンサー使用)。
    整流ダイオードブリッジ交換。
    配線手直し、補強。
    劣化TR(トランジスター)交換。

D. 使用部品。
  • バイアス/バランス半固定VR                個。
    電解コンデンサー                        個。
    フイルムコンデンサー                      個。
    整流ダイオードブリッジ                     個。
    TR(トランジスター)                       個。


E. 調整・測定。

G. FMチューナ調整・測定。

M. AMチューナ調整・測定。

F. 修理費     98,000円   「オ−バ−ホ−ル修理」
                        「3台目からの、お馴染みさん価格」

S. Sony STR−7065 仕様(カタログ・マニアルより)。

A. 修理前の状況
A11. 点検中 前から見る
A12. 点検中 前右から見る
A13. 点検中 後から見る
A14. 点検中 後左から見る
A15. 点検中 上から見る
A16. 点検中 木ケースから取出し、上から見る。
A17. 点検中 木ケースから取出し、シールドを外し、上から見る。
A18. 点検中 フロントエンド。
A21. 点検中 下前から見る
A22. 点検中 下前左から見る
A23. 点検中 下後から見る
A24. 点検中 下後右から見る
A25. 点検中 下から見る
A26. 点検中 木ケースから取出し、下から見る。
A31. 点検中 ANT端子、AM用バーANT。
A32. 点検中 入出力RCA端子郡。
A33. 点検中 SP接続端子
C. 修理状況
C11. 修理前 メインAMP基板。
C12. 修理後 メインAMP基板。 電解コンデンサー13個、半固定VR4個交換。
C13. 修理前 メインAMP基板裏
C14. 修理(半田補正)後 メインAMP基板
C15. 完成メインAMP基板 洗浄後、コート液を塗り、乾燥後。
C20. 修理中 前パネルを外して修理する。
C21. 修理前 プリAMP基板左側
C22. 修理後 プリAMP基板左側。 電解コンデンサー個交換。
C23. 修理前 プリAMP基板右側
C24. 修理後 プリAMP基板右側。 電解コンデンサー個交換。
C25. 修理前 プリAMP基板裏左側。
C26. 修理中 プリAMP基板裏左側。
C27. 完成プリAMP基板裏左側。 半田補後、洗浄して防湿材を塗る。
C28. 修理前 プリAMP基板右側。
C29. 修理中 プリAMP基板裏右側。
C2A. 完成プリAMP基板裏右側。 半田補後、洗浄して防湿材を塗る。
C31. 修理前 メインVR、バランスVR基板。
C32. 修理前 メインVR、バランスVR基板裏。
C33. 修理(半田補正)後 メインVR、バランスVR基板裏 半田を全部やり直す。
C2A. 完成メインVR、バランスVR基板。 半田補後、洗浄して防湿材を塗る。
C41. 修理前 マイクAMP基板。
C42. 修理後 マイクAMP基板。 電解コンデンサー9交換。
C43. 修理前 マイクAMP基板裏。
C44. 修理(半田補正)後 マイクAMP基板裏 半田を全部やり直す。
C45. 完成マイクAMP基板裏  洗浄後防湿材を塗る
C51. 修理前 チューナ基板。
C52. 修理後 チューナ基板。 電解コンデンサー18個、調整用半固定VR4個交換。
C53. 修理前 チューナ基板裏
C54. 修理(半田補正)後 チューナ基板裏 半田を全部やり直す。
C55. 完成チューナ基板裏 コート液を塗り、乾燥後。
C61. 修理前 フロントエンド。
C62. 修理後 フロントエンド。半田補正と機構部のグリスアップ。
C63. 修理前 フロントエンド裏。
C64. 修理後 フロントエンド裏。電解コンデンサー1個交換。
C7. パネル清掃。
C8. 交換した部品
C91. 修理前 上から見る
C92. 修理後 上から見る
C93. 修理前 下から見る
C94. 修理後 下から見る
E. 測定・調整
E1. 出力・歪み率測定・調整
    「見方」。
   上段中 右側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
E21. AUX,50Hz入力、R側SP出力電圧22V=60W、 0.0320%歪み。
                   L側SP出力電圧22V=60W、 0.0312%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E22. AUX,100Hz入力、R側SP出力電圧22V=60W、 0.0373%歪み。
                   L側SP出力電圧22V=60W、 0.0394%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E23. AUX,500Hz入力、R側SP出力電圧22V=60W、 0.0316%歪み。
                   L側SP出力電圧22V=60W、 0.0393%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E24. AUX,1kHz入力、R側SP出力電圧22V=60W、 0.0313%歪み。
                  L側SP出力電圧22V=60W、 0.0384%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E25. AUX,5kHz入力、R側SP出力電圧22V=60W、 0.0495%歪み。
                   L側SP出力電圧22V=60W、 0.0546%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E26. AUX,10kHz入力、R側SP出力電圧22V=60W、 0.0600%歪み。
                   L側SP出力電圧22V=60W、 0.0642%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E27. AUX,50kHz入力、R側SP出力電圧22V=60W、 0.727%歪み。
                   L側SP出力電圧22V=60W、 0.748%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
E31. MM,1kHz入力、R側SP出力電圧22V=60W、 0.162%歪み。
                  L側SP出力電圧22V=60W、 0.168%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E32. MM,10kHz入力、R側SP出力電圧22V=60W、 0.1263%歪み。
                  L側SP出力電圧22V=60W、 0.1258%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E41. Mic,1kHz入力、R側SP出力電圧22V=60W、 0.575%歪み。
                  L側SP出力電圧22V=60W、 0.712%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E42. Mic,10kHz入力、R側SP出力電圧22V=60W、 0.617%歪み。
                   L側SP出力電圧22V=60W、 0.742%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
G. 調整・測定 FM受信感度、RL分離測定調整
       <見方>
上=「LEADER 3216P FMステレオ信号発信器」より信号を出す。これを受信し出力を測定する。
  表示LED、 左端=変調度、 中左=メモリNo、 中右=出力周波数、 右端=出力レベル。
中=R側出力測定。
   「Audio Analyzer Panasonic VP−7723A」より測定。
   表示LED、 左端=メモリーNo、中左=周波数測定、中右=出力電圧測定、右端=歪み率測定。
下=L側出力測定。
   「Audio Analyzer Panasonic VP−7723A」より測定。
   表示LED、 左端=メモリーNo、中左=周波数測定、中右=出力電圧測定、右端=歪み率測定。
75/50Ω変換アダプター。 無線機器のプロ器は、インピーダンスが50Ω。 民生機器は75Ω。
    これを挿入しているので、「LEADER 3216P FMステレオ信号発信器」の信号出力は+6dB高い。
G11. FM 感度測定調整
   FMステレオ信号発信器より 84MHZで 1KHZの変調信号を 60dBで出す。
   50Ω→75オーム変換器が入るので実際は54dB。
   L側SP出力電圧=5V、歪み率 =0.0776%
   R側SP出力電圧=5V、歪み率 =0.0773%
G12.FM RL分離測定調整 R側。分離度=Log5000/169=29.5dB。
   FMステレオ信号発信器より 84MHZで 1KHZの Rのみ変調信号を 40dBで出す。
    R側SP出力電圧=5V 、歪み率 =0.107%
     L側SP出力電圧=169mV 、歪み率 =6.20%
G13.FM RL分離測定調整 L側。分離度=Log5000/188=28.5dB。
   FMステレオ信号発信器より 84MHZで 1KHZの Lのみ変調信号を 40dBで出す。
     L側SP出力電圧=5V 、歪み率 =0.141%
     R側SP出力電圧=188mV 、歪み率 =6.28%
G21. トラッキング調整 周波数=77MHZ。
G22. トラッキング調整 周波数=89MHZ。
M. AM調整・測定
M11. AMトラッキング調整 周波数=600kHz。
M12. AMトラッキング調整 周波数=1,500kHz。
E4. 完成  24時間エージング。 左は SX−737.2台目
S. Sony STR−7065 仕様(カタログ・マニアルより)
型式 オールシリコントランジスタFM/AMステレオレシーバー STR−7065
回路方式 パワーアンプ 2電源
ダイレクトカップリングピュアコンプリメンタリーSEPP回路
FMチューナー部
受信周波数 76MHz〜90MHz
中間周波数 10.7MHz
感度 2μV(IHF)
1.6μV(S/N=30dB)
S/N 70dB
キャプチャーレシオ 1.0dB
選択度 70dB(IHF)
イメージ妨害比 70dB
中間周波数妨害比 100dB
スプリアス妨害比 90dB
AM抑圧比 56dB
周波数特性 20Hz〜15kHz、±1dB
歪率(400Hz、100%変調
=75kHzデヴィエション)
mono=0.2%
stereo=0.5%
セパレーション 38dB以上(400Hz)
SCA抑圧 68dB
ミュートレベル 5μV
アンテナ端子 300Ω平衡型
75Ω不平衡型
AMチューナー部
受信周波数 530kHz〜1605kHz
中間周波数 455kHz
感度 53dB/m(バーアンテナ使用時)
100μV(外部アンテナ使用時)
S/N 50dB(50mV)
イメージ妨害比 50dB(1000kHz)
IF妨害比 40dB(1000kHz)
歪率 0.8%(50mV)
アンテナ フェライトバーアンテナ
外部端子付
パワーアンプ部
出力 ダイナミックパワー(IHF)=380W(4Ω)、240W(8Ω)
実効出力(1kHz、片ch)=110W/110W(4Ω)、85W/85W(8Ω)
実効出力(1kHz、両ch)=85W+85W(4Ω)、70W+70W(8Ω)
実効出力(20Hz〜20kHz、両ch)=60W+60W(8Ω)
混変調歪率 0.2%以下(定格出力時)
0.1%以下(1W出力時)
混変調歪率(60Hz=4、7kHz=1) 0.2%(定格出力時)
0.1%以下(1W出力時)
残留ノイズ 0.05μW以下
周波数特性(1W出力時) 10Hz〜100kHz、+0 -1dB
入力感度/インピーダンス 1V/50kΩ(定格出力時)
S/N比 110dB以上
ダンピングファクター 50以上(1kHz、8Ω)
プリアンプ部
入力感度/インピーダンス Phono=2mV/47kΩ
AUX、Tape1、2、REC/PB(入力部)=150mV/50kΩ
MIC=1.6mV
S/N比 Phono=72dB以上(入力3mV、Bネットワーク)
Aux、Tape1、2 REC/PB(入力部)=90dB以上(入力250mV、Aネットワーク)
MIC=65dB(1.6mV、Bネットワーク)
出力レベル/インピーダンス Rec Out=250mV/10kΩ
Pre Out=1V/4.7kΩ
REC/PB(出力部)=30mV/82kΩ
周波数特性 Phono=RIAAカーブ±1dB
Aux、Tape、REC/PB(入力部)=10Hz〜70kHz、+0 -3dB
MIC=100Hz〜10kHz、+0 -3dB
トーンコントロール 低音=100Hz、±10dB
高音=10kHz、±10dB
フィルター Lowフィルター=50Hz、12dB/oct
Highフィルター=9kHz、12dB/oct
ラウドネスコントロール +10dB/50Hz、
+4dB/10kHz
総合
使用半導体 トランジスタ=53、 IC=5、 ダイオード=31
電源 AC100V、50Hz/60Hz
電源コンセント 連動=200W×2
非連動=200W×1
消費電力 180W
外形寸法 幅471×高さ157×奥行375mm
重量 15.2kg、18.9kg(梱包含む)
価格 \99,800(1973年発売)
\110,000(1975年頃)
                      str7065_34
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