車の高周波雑音対策(無線機器用)平成13年
時代柄、その上ナビを取り付ける
1.一般的な注意
  • 現在の車は、モノコックボデー構造で、鉄板が構造体になっているので、やたらと穴を開けてはいけない。
    穴を空けると、応力集中で強度が下がる場合がある。
    よって、機器、アースジャンパー等を取り付ける場合、車に穴を開けない事。
    タップビスも、同じです。
  • 出来るだけ、使用していない空いている穴を利用する事。
    使用しているネジを使用する場合、上からWナットで止められれば使用する。

     
  • 使用しているネジを利用する場合は、強度が架からない部品を止めている止めネジを使用する。
  • 電線接続の端子(卵形ラグ)は銅製で締結力が弱い為に注意が必要。
    既設の所に、端子(卵形ラグ)を取り付ける場合いは、上からWナットで止められれば使用する。
  • 一番楽なのは、大型の半田鏝で半田付けする。
    使用していないねじ穴、位置調整の為の「コジ穴」に、銅テープや網線を引っ掛け、半田付けが一番楽で、早い。
    但し、ガソリンタンク周りは、引火に注意すること。
    (Enputyランプが点いて、少ない時にするくらいの、気配りは必要)
  • 車の下へもぐる時は、2重、3重のかい物をして、安全に作業してください。

2.目的、現状
  • 要するに高周波的に同電位にすればよい、是が難しい!!
  • ANTになる突起物はアースする。マフラー、プロペラシャフト、前輪、後輪、ボンネット等。
  • 現在の車は、樹脂が多用されており、高周波的に同電位で無いところが多数有ります。

3.方法
  • ノイズの為のアース・ボンディングは一般的には下記順で効果あり。
  • A.マフラーを1m毎に、最短距離でシャーシにアースする。
      エンジンから近いところ、触媒装置の近くは高温になるので、被覆電線は使用しないこと。
  • B.エンジンのある、フロントのボンネットをアースする。
      開閉機構のある部分は、銅テープを使用すると楽です。現在の車はヒンジの部分が、奥に隠れているので大変です。
      前部のロック機構の部分も樹脂で、アース不十分の場合あり。
      前部左右に、ゴムのストッパーがあるので、これに銅テープを巻いてアースする。
  • C.エンジンを最短距離で四方にアースする。 プラスチックの保護材、保護のケース等の止めねじを利用する。
  • D.リヤーボンネットをアースする。銅テープを使用すると楽です。(HF_ANTをここに取り付ける場合はSWRも下がります)
  • E.プロペラシャフトが有る場合、是がANTになる場合があります。
      トルコンの付近、デフの所でアースする。途中の分割シャフトのベアリングも出来ればアースする。

31. アースライン強化、使用する配線。
32. アースライン強化、使用する配線。 圧着後半田を盛る。
33. キャブレータから車体。
34. ラジエータから車体、左側。
35. ラジエータから車体、右側。
36. アースライン強化、バッテリから、エンジン、車体、ダイナモへ配線する。
4.上記は殆どイグニッションノイズ対策が主です
  以下は、個々の限定された、ノイズ対策。

41.帯電雑音軽減の場合
  • 導電ゴム、鎖、ピアノ線を地面に触れさせておく。、引っかからないように注意、小生は、1mmピアノ線を使用

42.車の機器から出る場合
  • 現在の車は、集中アース方式になっており。これがANTになる場合あり。
    暖冷房用フアンからの雑音はモータの所にパスコンを取り付け、最短距離でアースを補強する。
    ケースが樹脂製の場合全体を銅テープでシールドしアースする。
    ワイパーモータ、EGI、燃料ポンプ等も同様にする。
     「パスコン」=バイパス・コンデンサー=100μ+10μ+1μ+0.1μとパラにする。

43.オルタネータ(発電器)のノイズ対策
  • 所謂、受信時、送信時にエンジン回転に比例して「ヒューン ヒューン」の音のことです。
        この対策は、暖冷房用フアン、ワイパーモータの雑音も消してくれます。
  • 原因 殆どは送信マイクアンプ、受信AFアンプの初段に供給される電源から回り込む。
        特に古いリグはここのパスコンの容量抜け。希に、VCOの回り込む場合が有ります。
        この場合は、定電圧回路の出入口のパスコンの容量抜け。バッテリーが弱るとこの傾向が強くなります。
        リグの電源をバッテリ−から直付けでとる事で軽減できます。(+−共に)
        希に、オルタネータのアースラインが弱い場合もあります。
        オルタネータの整流ダイオードのネジとバッテリの−極を接続します。
        「トヨタ・カローラ・レビン」の平成元年前後の車、排気熱で接触不良になる。
  • 対策1.リグを開けられる人、安く出来ます 
        パスコンを大きくする。
        ブリーダの抵抗を、トランスに替える。トロイダルコアーでも可(低周波用)
  • 対策2. リグを開けられない人、簡単です
       電圧5〜20V、電流容量10A位(10W器)、20A(50W器)くらいの電源トランスを用意する。
       この巻き線を通してリグに電源を供給する。トランスの出入り口にはパスコンを取り付ける
       容量は、0.1μ+1μ+10μ+100μ+1000μ+10000μをパラレル(並列)に取り付ける。
       なを、100Vの巻き線に取り付ける方法がありますが、高圧コンデンサーが入手出来る人以外だめです。
       ACラインフイルターも使用出来ます。
       但し、この方法は電源電圧が下がりますので、送信出力が下がります。
44.面倒くさい人向きで、結構効果がある方法
  • 高性能バッテリー(容量の大きな物)に交換する。
    バッテリーの型式をみて、95-31D、80-26D、50-24B、40-19D等が書いてあります。
    この数字の後ろ2文字がバッテリ−の幅、頭の2文字がバッテリーの容量なので、この中から、前の数字の大きいのに変える。
    場所が、あれば大きいのを取り付ける方が、安く上がります。
    但し、26D以上と24B以下は、端子の交換が必要です。

45.無線専用のバッテリ−を取り付ける方法
  • エンジンルームや後ろのトランクに増設する。

46.最後に、参考に小生の場合
  • トヨタの8年クレスタ2500、標準バッテリーは55Bでしたが、85Dに変更(電極の金具、取り付けヒンジ取り替え必要)。
    無線機用55Bは後ろのトランクに搭載し、ここから無線機に電源供給する。
    55Bは全体をビニール袋で覆い、ビニールホースで車外に通気している。
    55B充電は、ダイナモが発電時、充電が開始されます。
    よって、55Bは直接車使用の85Dと接続されておらず、安心して無線機を使用できます。
  • ノイズ対策
    上記方法で、3.5/7MHZとも、メータは振れませんが、わずかにイグニッションノイズが入ります。内臓のNBで消えています。
    UHF/VHFは完全に抑えています。
    最近、偶然にも50MがSWRが落ち(3/4γ)、使用はじめました所、メータは2位振れ、イグニッションノイズが入ります。
    しかも、内臓のNBでは完全に消えていません。

5.鉛蓄電池(バッテリー)の上手な使用方法
  • A.保存及は出来るだけ、満充電の状態にする。使用後は出来るだけ早く、満充電の状態にする。
      放電状態を放置すると、硫酸鉛の結晶が析出し、容量が減る。この硫酸鉛の結晶がくせ者で、非水溶性で、電気を通さない。
  • B.長持ちさせる使用方法は、常に満充電の状態で使用する。
      此のあたりは、人間の生き方と同じです?毎日の仕事は、さほどのことはないはず。
      何時も、疲れた!疲れた!と言いながらの人は、完全放電状態が近い。
      黙々と仕事をする人は、満充電の状態に近い。車に搭載するバッテリーも出来るだけ容量の大きいのが良い。
  • C.回復の方法
      通常の充電が終了後(10時間放電電流、55Bで5Aで15時間)50時間放電電流、1〜2Aの電流を連続で丸2日充電する。
      この時バッテリーの温度上昇に注意、40度以下に保つこと。温度が、上がっているようでしたら、充電電流を下げる。
      偶に、バッテリを揺すること、又、各層の栓は緩めておくこと。こうすると、希硫酸の濃度が上がり、又揺らすことのより、
      析出した硫酸鉛が解け、極坂の面積が増し、容量が回復する。
      回復の目安は、バッテリーの横の膨らんだ部分が平らになる時期。
      是でも、平らにならない場合、更に、1〜5日そのまま放置し
      その後、1〜2Aの電流を連続で丸2日充電する。
      この時に市販されている、バッテリー復活剤(白い硫酸鉛)を加えると、なお一層の効果が有ります。  
      この時、バッテリー液の補充をする事。
      しかし、いわゆるメンテナンスフリーと呼ばれる製品の一部は、液の補充が出来ない物もあり。
  • D.回復出来ないバッテリー
      両極坂がショートしている物。メインの電極が断線している物。硫酸鉛の結晶析出が多くて、電流が流れない物。
  • E.小生の場合
      トヨタの8年クレスタ2500、標準バッテリーは55Bでしたが、
      85Dに変更(電極の金具、取り付けヒンジ取り替え必要)
      無線機用55Bは後ろのトランクに搭載し、ここから無線機に電源供給する。
      55Bは全体をビニール袋で覆い、ビニールホースで車外に通気している。
      55B充電は85Dの充電が終わり電圧上昇後、ダイナモが発電時、55Bに充電が開始されます。
      よって、55Bは直接車使用の85Dと接続されておらず、安心して無線機を使用できます。
  • F.配線の注意
      バッテリーから無線機に電源を取る場合、バッテリーから20Cm以内にこの配線を保護する為の、ヒューズを取り付けること。
      最近の車は、「PL法」の為か、ここらが徹底しています。衝突時等に電線が火を噴かないようにするためです。
      電線の太さとヒューズ容量の目安
       2mm2...20A
       3.5mm2...30A
       5.5mm2...40A
      ヒューズフォルダーが足らない場合はパラにすると良い。リグのコネクター近くのはリグを保護する物。
      リグが一台の場合はコネクター近くのは不要です。又「−側」のコネクターのヒューズは不要です。
      これは、メーカーが「+−」の逆接続保護の為です。
  • 7.その他注意
      機器、アースジャンパー等を取り付ける場合、車に穴を開けない事。
      穴を開けると、強度が下がる為。
     

51.鉛蓄電池(バッテリー)の回復作業中
61.3.5MHZのモービルANTの製作。
  • センターローディング方式。
    使用センターローディングコイル=コメットのHA035を使用。
    HA-035の元の部分は折れるようになっているので、「ヒシチューブ」等で固定します。
    ローディングコイルから下のエレメント長さ=1150mm。ローディングコイルから上のエレメント長さ=445mm。
    全長=2010mm。
    使用範囲=3530KHZ〜3550KHZ。SWRが2.0で使用可能。
            3530KHZ以下の場合は、金属のクリップを上のエレメントに挟むと20KHZ下がります。
    地上高2510mmです。
    小田原の局/北海道の局とPM6時に繋がりました。
    改良点
    もう少し、ローディグコイルの下を長くしたい!
    市販のステンレス棒は1m長が一般です。
    コイルのインダクタンスを減らし全長をもう少し長くしたい。

62.7MHZのモービルANT その1
  • センターローディング方式。
    使用センターローディングコイル=コメットのCA-7HRを使用。
    ローディングコイルから下のエレメント長さ=1150mm。ローディングコイルから上のエレメント長さ=1096mm。
    全長=2627mm。
    使用範囲=7030KHZ〜7100KHZ。SWRが2.0で使用可能。
         7030KHZ以下の場合は、金属のクリップを上のエレメントに挟む事で30KHZ下がります。
    地上高3127mm。
    東京文京区本郷の東大付近のビルの谷間から、7/3/6/8等のエリア方と交信でき、お褒めのお言葉を頂きました。
    只、如何せん長い!!
    此のANTとHT-140で北海道を6000KM走りましたが非常に良好でした様子はこちらあります

3.7MHZのモービルANT その2
  • センターローディング方式。
    使用センターローディングコイル=DIAMONDのHV-4を使用。
    ローディングコイルから下のエレメント長さ=1150mm。ローディングコイルから上のエレメント長さ=452mm。
    全長=1995mm。
    使用範囲=7040KHZ〜7070KHZ。SWRが2.0で使用可能。
         7030KHZ以下の場合は、金属のクリップを上のエレメントに挟む事で30KHZ下がります。
    地上高2495mm。
    ハイLで帯域が狭いが、短くて済みました。
    おまけHV-4は50MHZのトラップ入りなので50MHZの使用が出来ます。
    使用範囲=50MHZ〜54MHZ、SWRが1.2以下で使用可能。

ローディングコイルから上のエレメントは「ワイパーゴムの押さえ金具(ステンレス製)」を流用する。
4. 共通部分の構造。
  • ANT器台(ジャンク品)取り付けはを牽引フック取り付け。
    この車の牽引フックは左側(助子席)しか無くこちらに取り付ける。
    ここより後ろウレタンバンバー内の外側近くを右側まで2000mm横に引きANTにする、形としては「L字型ANT」となる、車内に引き込み、同軸に接続する。(現在はANTチューナ使用している)。同軸の外側は車のシャーシに2カ所以上、取り付けること。
    よって、ローディングコイルから下のエレメント長さ上記に2000mmを足した長さになります。
    このエレメントは太いほうがよい、小生は、3Cの同軸ケーブルを使用しました。
    出来るだけ、金属より離し、外側に配置します。なを、取り付け車はトヨタ平成8年クレスタ2500cc4WD車
    車の下へもぐる時は、2重、3重のかい物をして、安全に作業してください。
    この横引のお陰で、この「AH-4」を使用すると、ANTエレメントを取り付けなくても、「50MHZ〜3.5MHZ」までの全てのアマチュアバンドで同調OK(SWRが1.5以下)です。但し、飛びは??

65.現在はこれにAH-4を増設しています。
  • この「AH-4」のお陰で、50MHZ以下のANTを取り付ける事により、3.5MHZ迄同調OK。
    又、3.5MHZのANTを取り付ける事により、3.5〜50MHZ迄同調OKです。
    但し、当然のことながら、飛び(送信効率)は、モノバンドANTには遠く及びません。
66. トランクの無線機器、ガソリンタンクの上に並んでいる
67. 時代柄、その下にDVDナビを取り付ける
            kure-a
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